年上の花嫁。年下の花婿。
「あの、それで……」
その視線に耐えきれず、話の先を促す。
すると、片桐冬馬はふっ、と息を吐き出して前髪をかきあげた。
「母に泣かれましてね。早く結婚して安心させてくれ、と。」
その様子を見る限り、片桐冬馬はそれなりに切羽詰まっているようだ。
が、しかし。
「来週末、貴女を婚約者として両親に会わせなければいけません。」
どうすれば、その結論に降り立てるのだろうか。
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