年上の花嫁。年下の花婿。
「それは…取引と言うことですか?」
振り返り、座ったままの彼を上から見下ろす。
意味がないとはわかっていても、声が冷たくなるのをとめることはできなかった。
しかし、片桐冬馬はそれを気にするでもなく薄く笑って、私を見上げ、
「ここで、"脅し"ではなく"取引"と言うあなたがますます欲しくなりましたよ。」
と、のたもうた。
なんて、嫌味な餓鬼かしら。
でも、餓鬼だと思わないと気圧されそうよ。