年上の花嫁。年下の花婿。



「――えないっ!!そもそも……って、あんた人の話聞いてんのっ!?」


「聞いてるよ。」


智里は私のおざなりな返事に眉を寄せた。


「じゃあなんで、ぼーっと景色なんか見てんのよ。」


「いや、窓に映った自分をね。」



そう。自分で見てもびっくりするほど今日の私は美しかった。



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