愛するということ
『犯罪者』さっきまで見えていた一途の光を絶えさせるには、充分効果的な言葉だった。



再びどこまでも沈みそうになる私の心は、一体どこまで落ちていけるのだろう。




しばらく沈黙が続いた。






拓馬が、フゥ―っと深く息を吐いた。


「瞬、俺はお前たちが幸せになるのなら、このことを公表してもいいと思ってる。

親父たちは、もう死んでんだ。どんな罪を犯していたところで、あの世まで追って行くヤツはいない。でも、俺たちはそうじゃない。


生きてる。生きてる人間の幸せを優先したって、親父達は文句言わねぇよ
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