愛するということ
ビール片手にフラフラ立ち上がる。



「わかった分かった、拓馬、俺が朝まで付き合ってやるよ。その代り小沢さんは解放してやれよ」



おじさんは、ふら付く拓馬を抱えながら、「じゃあ小沢さんまた明日。」と言って、外へ拓馬を連れていった。




「・・・」



残された小沢さんと、俺の間に会話もないまま時間が流れる。



けれど、不思議とこの人との沈黙は嫌じゃない。
むしろ、心地よいもののようにさえ思う。






不思議な人だ。
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