愛するということ
それから、もう何年も瞬に会っていないのに、俺は勝手に、瞬が誰かのものになっているなんて考えもしなかった。




そうか・・・
瞬は、もう前を見て進んでる。





あの時から進めていないのは、俺だけか。
こういう時、いつまでも引きずるのは男の方だってよく言うもんな。





俺は、ノロノロと台所へ行き、冷蔵庫からビールを取り出す。
プシュープルタブをあけると、一気に喉に流し込んだ。


「今日は、炭酸が痛いな」と独り言を言ってから、さっき買ってきたコンビニ弁当を開けてみる。




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