愛するということ
落とした時よりさらにひどくなった弁当をとりあえず流し込むように食べる。




味なんて、さっぱり分からない――




自分が今、空腹なのかそうでないのかはともかく、何かをしていないと崩れてしまいそうな自分を必死でつなぎとめていた。






ズキズキするのは、頭なのか胃なのか、見当もつかない痛みと闘いながら、ひたすら口の中へ食べ物を運び続けた。
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