愛するということ
ピョンピョンとまるで兎が跳ねるように、先を行く友里の姿に、「想像通りかわいい妹さんだね」とこっそり耳打ちする涼




当の友里と言えば、本当に嬉しそうにお茶の用意をしてくれている。



私は、涼とともにパパとママの遺影に挨拶をしていた。




「瞬ちゃん、ホントに久しぶりなんだから。たまには帰ってきてって言っても全然帰ってこないし・・・」


「卒業制作で忙しいの」



「もう!今日は、隼人もやっと帰ってくるんだよ。家族全員集まるの何年ぶり?って話だよ」





「えっ?隼人も帰ってくるの?」


友里が運んできたお茶を、涼に渡そうとした手が止まる。
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