愛するということ
小椋さんは、初めて会った人とは思えないくらい気さくな人で、
兄としては、妹の旦那さんには合格点以上をつけられるだろう。




でも、俺の中にはまだ瞬への気持ちがある。
さっき、瞬にぶつかった時、思わず瞬を抱きしめたい衝動に襲われた。



必死で自分を抑えたが、触れることまでブレーキをかけられなくて、思わず頭を撫でてしまった。


この数年かけてわざと遠ざけて、冷ましたつもりの瞬への想いは、一瞬にして膨らんでしまった。






だから、素直に「おめでとう」と言えずにいる。
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