愛するということ
ダメだ

一度触れてしまえば全てが止められなくなる



瞬は、再び動かなくなってしまった。
沈黙は、この部屋だけ時間を止まってしまったのではないかという錯覚に陥る。




俺は、全部の神経が今背中に集まってしまったのではないかと思うほど敏感に瞬の気配を感じる。




意図もせずに敏感になってしまっている背中の神経を必死で他に向けようと必死になるが、無駄な努力だろう。







背中から伝わる瞬の気配に、俺の心臓はどんどん早まり、苦しさを覚えるほどになっている。
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