愛するということ


「瞬・・・」

「隼人・・・」





俺の名を呼ぶ瞬の声が震えている。





もしかしたら、今ならまだ引き返せるのかもしれない。





でも、引き返すつもりはもうなかった。



俺は、再び瞬の唇にそっと触れ、瞬の腰の下に腕をまわし、ギュッと抱きしめた。






もう止まらない。
もう恐れるものはない。

この腕の中にあるものだけで十分だ。

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