愛するということ
「コレ?あの時の……」

「思ったより奇麗に治ってる」




瞬が触れるその指に自分の指を合わせてみる。
「くすぐったい」と瞬が身を捩る。



「この傷見ると、忘れちゃいけないって思うんだ」


「……瞬。お前は、悪くないって…」





瞬は、未だに気にしているんだろう。事故の前に母さんに吐いた本心ではないけれど、酷い言葉を。
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