愛するということ
親友の杏ちゃんは、そんな私を「ブラコンもここまで重症なら立派だわ」と言う


ブラコンっか・・・。


でも、隼人に対して私の持っている気持ちは、『安全地帯』以外の何でもなくって。



その証拠に、最近隼人に彼女ができたらしいと拓馬が話しているのを聞いても、特にやきもちらしき感情は生まれなかったし。



ただ、中川君から助けてくれた後、


隼人に抱きしめて欲しい
この体に残る中川君の体の気配全てを、隼人で塗りつぶしてくれればいいのにと思った。


その感情は、どこから来たものなのか分からず、この3日間ずっとモヤッと私の心の片隅にい続けている。




たぶんそれは私も混乱していたせいだと思う・・・
と自分を納得させてはみるものの、なぜかスッキリしないままだ。


「瞬ちゃ―ん。今日の晩御飯なぁに。お腹すいちゃって・・・」

下で友里の声が聞こえてきて、現実に引き戻された。




「あー、感傷に浸りすぎだわ」

ひとこと吐いて階段を下りた。

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