君と見上げた空【完】
「そうなんだ…」


空はちょっと安心したような声で言った。
なんでだろう。



「ねぇ、空…」


不思議に思った私が、空に聞こうとした
時……



「ゴホッゴホッ…」


急に激しい咳をし始めたと思ったら、


ゴトッ


携帯電話を落とした音が聞こえて、
電話が切れた。



「空っ空っ…」



私は携帯に向かって呼んでみたけど、
携帯から聞こえるのは、ピーピー
という音だけ。




私は、風邪で倒れたのかな?ぐらい
にしか、このときは思ってなかった。
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