君と見上げた空【完】
家に帰ると私はソファー
に寝転んだ。


目を瞑るとさっきの出来事が
頭の中で浮かんできた。




『俺、実は生まれつきの病気で
 いつまで生きられるか分からないんだ』


『……10歳』



『私…好きなの…』


『…え?』






「やっぱ、私って空のこと好きなんだ…」



私はふと、そう呟いた。


だってこの頃空のことばかり考えて
空のことを想うと胸が苦しくなって辛くなって…



…どうしてこんな時に好きって気づくのかなぁ。

空はいつ死ぬか分からないのに…

ほんと、神様って意地悪…




私はいつの間にか寝てしまった。
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