君と見上げた空【完】
「じゃあまず、昨日のことから
 話して…?」


「…うん」


「ゆっくりでいいから…ねっ?」


私は大きく息を吸って話し始めた。


「昨日、荒川さんたちに呼び出されたの」


「うん…」


「それで……そこに行ったら…」

私はそういったところで
手が震えだした。


「大丈夫、大丈夫…」

お母さんがそう言ってくれたから
安心して、また話し始めた。


「…男たちが数人いて…それで
 私に近づいてきて…」


「…ッ」


「それで…腕とか触られて
 ボタン外されて……っ」


「…だけど、その時に空が来て 
 助けてくれた」

お母さんはその言葉を聞いた瞬間
ちょっと安心した顔をした。


「そんなことが…」


「…でもね、今日荒川さんたちが
 謝ってきてくれたからいじめは
 もう無くなったから大丈夫だよ?」



「そう…よかった」


「でもね……空が…」


「空君がどうしたの…?」


「空が…」
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