君と見上げた空【完】
「マジか……あのさぁ、俺も…蝶のことが…好きだ」
「え?……ほんと?」
「こんなところで嘘なんかつくかよ」
そういった空がとても愛おしくて
ついギューッて抱きついてしまった。
「えっ!?おいっ蝶!」
「空大好き!!」
「ふっ…俺も蝶のこと好きだよ…」
そう言うと、空は急に真剣な顔を
して言った。
「…でも俺…病気で…」
「…私、空が生きてる間はずっと
空のことを好きで居続けるって
決めたんだから!」
「蝶…」
「だから、これからたくさん
楽しい思い出作ろーね」
「あぁ」
空はそう言って笑った。
とってもとっても優しい笑顔だった。