最後の恋
「どれどれ…、ちゃんと撮れたかなー?」
撮った写真を見てみると、笑顔の私と少し顔を赤くし、戸惑っている男の子が写っていた
なんだか可愛いな、この子
「ありがと!
良い思い出ができたよ!」
「え、あ、いえ、どういたしまして?」
「…ふはっ!」
首を傾げて言う男の子が面白くて、思わず笑ってしまった
「あ、そういえば、名前なんていうの?」
「え、めちゃくちゃ今更だな…」
「細かいことは気にしない!
私は江北渚(コウホクナギサ)」
「俺は萩谷駿(ハギヤシュン)」
お互い名前を名乗り、とりあえず握手をしといた
この変なやり取りに、2人して思わず笑った
「ねぇ、萩谷くんは…」
「駿でいい」
「わかった
じゃあ、私も渚でいいからね」
「うん」
「それで、駿くんはこの辺りに住んでるの?」
「ここからチャリで10分ぐらいのとこ」
それからは、この町についていろいろ聞いていた