電界妖怪 〜マカフシギ〜 ②
考えてもラチが明かないか。私も、まだ怪我が治りかけだけど、このまま安静にしなかったら…。
今度いつ元通りになるのか分からない。
こうなったら、忠を頼るしかないか。



「智美ちゃん!」
私はあの火事のあった電気発電所に来ていた。
「美希。ちょっと静かに!ここにいることは警察には内緒だから」
「ああ、そうなんだ……って咲恵子さん?市役所の人って見過ごして大丈夫なんですか?」
「おお!美希ちゃんは、理解力大丈夫そうね。うん。大丈夫。
一応ここの現場の管轄(かんかつ)は警察から市役所に移動したの。
だから私がいれば事件の調査とか何とか言えば問題ないの」
「・・・うん?“理解力大丈夫”ってお姉ちゃん、それってどういう意味?」
「まあまあ、そこは気にしない♪」
と咲恵子さんが言った。
「ところで、どうかしたの、智美ちゃん」
と私うと、智美ちゃんは、
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