電界妖怪 〜ﾏｶﾌｼｷﾞ〜 ②

―――――。
あれから、朝が来ていた。翌日のニュースでは、
「昨夜、小学6年生の愛海さんが何者かによって刃物で刺された事件が起こりました。緊急に搬送され、命には別状だったそうです。ただ、意識は回復しているが、目覚めないとのことです。」
そのあと、家族のコメントが流されていた。
私たち家族は家で見ていた。今日も、学校がある日。私は厳重に投稿していかなければならない。
智美ちゃんから電話がかかってきた。私は台所から離れ、通話ボタンを押す。
「もしもし」
私は言った。
「あ、美希？私智美。ねえ、ニュース見た？」
「うん見たよ。クラス違うよね。確か、一緒じゃ無かったと思うけど」
「うん、実は紹介が遅れたんだけど、愛海ね、中村首相の娘なんだよね。知らなかったでしょ」
「うん。そうだったんだ」
私は、忠君から聞いていたけど、あえて知らないふりをすることにした。