12年目の恋物語
1.陽菜の決意
空。
青い空。
どこまでも澄んだ青い空。
その青い空の向こうに、二匹の白い鳥が見えた。
くっついたり、離れたりしながら飛ぶ鳥たちは、少しずつ小さくなって、そうして、見えなくなった。
恋人同士なのかな。
なんとなく、そう考えたら、急に悲しくなってきた。
思い出すのは、大好きな幼なじみの男の子、カナの笑顔。
その笑顔を思い浮かべただけで、何だか心がほっこりした。
……好き、
好きだったんだ、わたし、カナのこと。
ポロリ、と涙がこぼれ落ちた。
でも、離れなきゃ、カナから。
もう、わたしから、解放してあげなくちゃ。
優しい、優しいカナ。
その広い胸も、大きな手も、わたしが独り占めしていたら、いけないんだ。
脳裏に浮かぶのは、同級生の女の子に言われた言葉。
青い空。
どこまでも澄んだ青い空。
その青い空の向こうに、二匹の白い鳥が見えた。
くっついたり、離れたりしながら飛ぶ鳥たちは、少しずつ小さくなって、そうして、見えなくなった。
恋人同士なのかな。
なんとなく、そう考えたら、急に悲しくなってきた。
思い出すのは、大好きな幼なじみの男の子、カナの笑顔。
その笑顔を思い浮かべただけで、何だか心がほっこりした。
……好き、
好きだったんだ、わたし、カナのこと。
ポロリ、と涙がこぼれ落ちた。
でも、離れなきゃ、カナから。
もう、わたしから、解放してあげなくちゃ。
優しい、優しいカナ。
その広い胸も、大きな手も、わたしが独り占めしていたら、いけないんだ。
脳裏に浮かぶのは、同級生の女の子に言われた言葉。