教壇と愛の狭間で~誰も知らない物語~
第三楽章 不純な関係
そこまで言った。
翔君の気持ちはわかった。
そして、そう思ってくれたのは嬉しかった。
嬉しかったけど。
翔君の気持ちを受け取れるかと言ったら、話は別になってしまう。
あたしはやはり森田先生を愛している。
キスはしてしまったものの、こうしてみると翔君を1人の男性として見れない。
どうしてもお兄さんという風に見てしまう。
だから…。
「あたし…」
翔君とは付き合えない。
そう言おうとした。
その時だった。
あのレトロな音色のチャイムが鳴った。
チャイムは登校完了の時刻になったことを告げている。
あたしは言葉を続ける機会を失った。
下駄箱の方から慌てて教室に走っていく生徒が見える。
何も言えなくなったあたしはなんとなくそっちを見ていた。
「青葉、チャイム鳴ってるじゃないか。教室行くぞ」
森田先生が来て、あたしを翔君から引き離した。
そして教室へ足早に引っ張っていく。
先生、怒ってるのかな?
握られた右腕が痛い。
「先生、痛いから離して下さい」
「ダメだ」
「どうしてですか」
「ちゃんと俺がつかまえていないと、お前どっか他の男の所に行っちゃうからな」
「え…」
先生ってもしかして誤解してる?
翔君の気持ちはわかった。
そして、そう思ってくれたのは嬉しかった。
嬉しかったけど。
翔君の気持ちを受け取れるかと言ったら、話は別になってしまう。
あたしはやはり森田先生を愛している。
キスはしてしまったものの、こうしてみると翔君を1人の男性として見れない。
どうしてもお兄さんという風に見てしまう。
だから…。
「あたし…」
翔君とは付き合えない。
そう言おうとした。
その時だった。
あのレトロな音色のチャイムが鳴った。
チャイムは登校完了の時刻になったことを告げている。
あたしは言葉を続ける機会を失った。
下駄箱の方から慌てて教室に走っていく生徒が見える。
何も言えなくなったあたしはなんとなくそっちを見ていた。
「青葉、チャイム鳴ってるじゃないか。教室行くぞ」
森田先生が来て、あたしを翔君から引き離した。
そして教室へ足早に引っ張っていく。
先生、怒ってるのかな?
握られた右腕が痛い。
「先生、痛いから離して下さい」
「ダメだ」
「どうしてですか」
「ちゃんと俺がつかまえていないと、お前どっか他の男の所に行っちゃうからな」
「え…」
先生ってもしかして誤解してる?