教壇と愛の狭間で~誰も知らない物語~
第四楽章 すれ違い
-翌日-
学校に向かっている時、ずっと昨日の思い出に浸っていた。
先生と海辺を歩いたり、遊んだり楽しかった。
出入口にある下駄箱でローファーから上履きに履きかえても、まだそんなことを考えていた。
その時。
「水香ちゃん」
「翔君…」
「昨日、学校休んだなんて嘘だろう?朝、僕と会ったじゃないか」
「う…ん」
「森田も朝はいたのにいきなり休むって言い出すし。まさか君、森田が好きなのか?」
「…うん」
あたしは頷いた。
この前みたいな変な翔君じゃなくなるなら、いっそのこと認めてしまおうと思ったんだ。
「じゃあ、森田がこんなところ見たら何て言うかな」
そう言っていきなり彼はあたしを抱きしめた。
まだ朝早いから誰も来ていないけど、ピークの時間だったらどうしてたんだろう。
…って、今はそんなこと考えている場合じゃなかった。
あたしは一瞬、何がなんだかわからなくなって動けなかったけど、すぐに我にかえって言った。
「ちょっ…翔く…」
バサッ。
あたしが言った時、プリントの束か何かを落とす音がした。
振り向くと、今一番このシーンを見られたくない人がいた。
その人の足元にはプリントが散らばっている。
「先生…!」
学校に向かっている時、ずっと昨日の思い出に浸っていた。
先生と海辺を歩いたり、遊んだり楽しかった。
出入口にある下駄箱でローファーから上履きに履きかえても、まだそんなことを考えていた。
その時。
「水香ちゃん」
「翔君…」
「昨日、学校休んだなんて嘘だろう?朝、僕と会ったじゃないか」
「う…ん」
「森田も朝はいたのにいきなり休むって言い出すし。まさか君、森田が好きなのか?」
「…うん」
あたしは頷いた。
この前みたいな変な翔君じゃなくなるなら、いっそのこと認めてしまおうと思ったんだ。
「じゃあ、森田がこんなところ見たら何て言うかな」
そう言っていきなり彼はあたしを抱きしめた。
まだ朝早いから誰も来ていないけど、ピークの時間だったらどうしてたんだろう。
…って、今はそんなこと考えている場合じゃなかった。
あたしは一瞬、何がなんだかわからなくなって動けなかったけど、すぐに我にかえって言った。
「ちょっ…翔く…」
バサッ。
あたしが言った時、プリントの束か何かを落とす音がした。
振り向くと、今一番このシーンを見られたくない人がいた。
その人の足元にはプリントが散らばっている。
「先生…!」