教壇と愛の狭間で~誰も知らない物語~
-翌朝-


あたしは苦手な早起きをして、念入りに髪にアイロンをかけた。


それから服装。


ビビッドグリーンの半袖の服の上にベージュに近い白のパーカーを羽織る。


下はデニムの半ズボンでいいかな。


それから、先端にダイヤの形をしたキラキラした石を携えたシルバーのネックレスも忘れずに。


カバンもよそ行き用。


一番気に入っている黒と白のシックなカバンを持って、パンプスに足を通してはい、完了。


あたしは勇んで家を飛び出した。


駅に行く前に、近くのコーヒーショップで300円の朝食を済ませる。


コーヒーとトーストとサラダ2種類がセットで300円なのだからたまげたものである。


土曜日の朝9時前だが、店内にはサラリーマン風の人も何人かいた。


とにかく早く朝食を終わらせてまた駅へと歩き出した。


いつもと変わらない風景。


それが今は違って見える。


きっとこれからの時間への希望と期待が作用しているのだろう。


わくわくする。


なんたって今日1日、先生はあたしだけに様々な表情を見せてくれるのだから。


あたしはいつのまにかスキップで駅に向かっていた。
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