コンプレックス*ラヴァー



……ん?


確かに、俺は断ってもいないけど、オーケーもしてない…気がする。

って言うか、途中からあまりよく覚えてないし……


“告白”が“俺”に向けられたものだとわかった途端に思考回路がぶっ壊れたって言うか……


あれ?


何て言ってあの子と別れたんだっけ?


……思い出せない。



覚えているのは、最初に言われた強烈なセリフと……



「で、どんな子なの?新ちゃんの“初カノ”って」



“彼女”と言うことを前提に進めていくカズヤ。



「可愛らしい感じだったよ。なんかこう、ちっちゃくてふわふわしてて…」



って、なんでそこでキミが答えるのかなぁ?モトキくん?



「へぇ…」


「さすがに顔までは見えなかったけど…でも、雰囲気的に新一が好きそうなタイプだったよ。」


「よかったじゃん」



完全に俺を無視して進んでるし。

でも、間違ってはいないかも。

この子が、なんで俺を?って思った。

慎也とお似合いじゃん。


そのくらい可愛かったのは事実。



「そういや、名前は?」


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