隣に住んでいるのは先生で……。



中学校を卒業して、すぐの春休みに安堂先生と出会ったらしい………。



初めは歳の割に若く見える先生を大学生と勘違いした真奈は徐々に先生を好きになっていったそうで………。



「いや………ビックリだよね。高校に入学したらいるんだもん!好きな人が先生として………」



「しかも………保健室って(笑)」



「そうそう………まさか倒れて運ばれた保健室にね………」



「えっ、入学式に運ばれた時にまさかの再会を果たしたってこと………?」



「そうなんだよね………」



まさか、私が行く前に小さな恋が芽生えていたとは………。



真奈がこんなに幸せそうに話すの初めて見た………。



凄い好きなんだな………。


「先生って知っても諦められなくてさ………。そのまま付き合ったって感じかな………///」



諦められないかぁ………。


私は先生を諦められるかな………?



「今、諦められるかなって思った?」



「えっ………!?」



急に真奈に思っていることを見透かされて私は変な声を出してしまった。



「綾子………。諦める必要ないよ」



「でも………」



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