隣に住んでいるのは先生で……。



「でも………好きなんでしょ?斎藤先生のこと………」



「………うん////」



親友の真奈の前では嘘をつけなかった。



いつも、どんな時でも、私の頭の片隅には必ず先生のことがある………。



悔しいけど、忘れられないぐらい私は先生に恋してる………。



そんな先生のことを諦めることなんて………



今の私には到底無理だろう………。



「はぁ………」



突然、真奈が溜め息をついた。



「えっ………!?」



真奈の溜め息で我に返った私に真奈は………



「本当は忘れることも諦めることもできないくせに!何で諦めようとするの?」



「それは………」



「誰でも恋をするじゃない。ただ私達は好きになった相手が先生ってだけだよ。世間的にはいけないかもしれない………。でも、だからって私は先生を忘れられなかった」



真奈の強い安堂先生に対する想いが真奈の言葉によって、とても伝わってきた。



「堂々と一緒にいられないし、いつも誰かに先生との関係がばれそうで恐い。だけど………私はいつだって、先生といるだけで幸せなんだ。だから、好きなら綾子にも諦めて欲しくないんだ………」



真奈の言葉、一つ一つが安堂先生への強い想いを感じた。



< 231 / 281 >

この作品をシェア

pagetop