隣に住んでいるのは先生で……。
随分と容姿は変わった。
前も綺麗だと思ってたけど、また随分と綺麗になったね………。
それなのに、貴女の声と笑顔だけはずっと会わなかった間も変わらなかったんだね………。
「………お姉ちゃん」
もうお姉ちゃんの口から呼ばれないと思っていた自分の名前。
それを聞くことができた。
それだけで私は嬉しくて………
さっきまで止まっていた涙がまた溢れ出した。
そして、肌に風を感じる、そう思った瞬間………
「ごめんね………」
そう言われて、私は抱きしめられた。
その瞬間、私の目からはまた涙が溢れ出した。
姿はまた涙で見えにくくなったけど、だけど分かるんだ………。
この甘い匂いとこの声が何よりも証拠だよ………。
お姉ちゃん………。