隣に住んでいるのは先生で……。



「綾子!綾子!」



あれ………?



先生が私を呼んでいる。



私は先生の声に誘われるように、目を開けた。



すると………



凄く不安そうな先生の顔が私の目に映った。



「先生………?」



そう私が呼ぶと、先生は安心したようで一瞬で笑顔になった。



「良かった………」



落ち着いたようでさっきよりも穏やかな顔を私に見せてくれた。



「ここは………?私の部屋?」



「そうだよ。倒れた綾子を連れて帰って来たんだ。本当に倒れた時はどうしようかと思った………」



「ありがとう。あの時は苦しかったけど、今は大丈夫だから………」



何だか、夢を見ていたみたい………。



昔のことを少し思い出したのかな?



それでも、私は先生との昔の思い出が思い出せないんだね………。



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