隣に住んでいるのは先生で……。
嘘だよね………?
事故の原因が先生だなんて………。
その責任を感じて、先生は私と付き合ってるって………。
私は泣きながら走った。
宛てもなく走った。
どうして、私は記憶が失くなったの………。
私は自分を責めた。
失くなってさえ、いなければこんなふうに誰も苦しまなくていいのに………。
どうして、失くなってしまったのよ………。
どうして、思い出せないのよ………。
そう思って走っていたら………
「あっ………!」
―――ズサァッ
派手にこけてしまった。
「痛っ………」
もう最悪………。
何だか、自分がとっても惨めに思えた。
本当のことを知ってしまっただけでも、ショックだったのに、終いにはこけてしまった………。
「わあぁっ………」
涙が止まらなかった。
悔しかったんだ。
先生をこんなにも好きになった自分が何より悔しかった。