隣に住んでいるのは先生で……。



「綾子!」



後ろから私を呼ぶ声が聞こえた。



「先生………」



今は会いたくない………。



私はゆっくりと立ち上がった。



そして、一歩一歩先生から逃げるように歩いた。



「綾子、待って!」



お願い………。



来ないで………。



私は大好きだったのに………。



先生のこと大好きだったのに………。



あの時に諦めておけば良かった………。



なら、こんなにも悲しまなくて済んだのに………。



すると突然、私は腕を掴まれた。



私はその方に向くと、今会いたくない先生が居た。



「やめて!離して!」



「綾子!誤解だ!」



何が誤解なの?



私のこと好きじゃなかったんでしょ………?



私だけ………



私だけ、馬鹿みたいに先生のこと好きだったんでしょ?



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