親友ときどき上司~熱風注意報~


「何で弟に会いに来るのに、いちいち計画を立てなきゃいけないのヨ?」

「コンビニ行くんじゃないんだから、こっちの許可くらいとりなさいよ。お陰でアンタのホテル予約したりで昼休みも潰れたじゃない。」

「それは荘司の都合デショ。アタシには関係ないワ。」

 瑞希を挟んで言い合う2人に、呆けたまま、昼休みに荘司がいなかった理由を知る。

 完全に私用と言っていた荘司は、いきなり来日した透子の為にホテルをとっていたのだろう。

 週末の金曜日にビジネスホテル以外のホテルを予約するのは難しい。

「荘司、ホテル取れたの?私、ビジネスホテルに泊まるよ?」

 2人の会話に割って入った瑞希は、荘司を見上げて言う。

 せっかく来日した透子にビジネスホテルはあんまりだ。

「何で瑞希をビジネスホテルなんかに泊まらせなきゃいけないのよ。勝手に来たんだから野宿でもすればいいわ。」

 眉間に皺を寄せて言った荘司は、瑞希がしゅんとしたのを見て溜息を吐く。



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