親友ときどき上司~熱風注意報~
親友with怒り~暴走と苦悩~
「…何で、ここで寝てんの?」
シャワーを浴びてリビングに入った荘司は、ソファーで寝息を立てている小さな塊を見下ろした。
上半身裸でスウェットを履いただけの格好で、しばらくソファーを見つめる。
ポタリと髪から水滴が落ちて、我に返った荘司は溜め息を吐いた。
何かに怯えるように、華奢な体を丸める瑞希。
化粧をしていないあどけない顔に残る赤い痕。
荘司は小さく舌打ちして、そっと頬に指を伸ばした。
腫れは引いていたが、しばらくは残りそうな痕に眉間が寄る。
今は隠れて見えない肩と背中も、無数の痣と掠り傷が付いていた。