『短編』甲子園より、愛をこめて

「格好よかったよ」


「え?」


「すごく、格好よかった」


思ったことをそのまま言った。


そのまま伝えたいと思うほど、本当に格好よかったから。


「ありがとう」


そう言うと、彼は顔をくしゃりとさせて笑ってくれた。


わたしもくすくすと笑った。


彼は照れくささを隠すように、うんと背伸びをし。


「さて。では図書室、行きますか」


「そうですね」









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