や っ ぱ り 、 好 き 。

「本郷くん、」


トリップしかけていた思考を

現実に引き戻したのは

上司の松本さんの声だった。


「顔色悪いけど大丈夫……?」

「大丈夫ですよ」

「……そう。

最近、残業も多いみたいだけど

あんまり無理しないでよ?」

「ご心配ありがとうございます。

大丈夫ですよ。」

「ならいいんだけど。

でね、今日なんだけど、

部のみんなで飲みに行くって

言ってるんだけど、

本郷くんもどうかしら?」

「あー……えっと、」


正直、めんどくさい。

そう思っていたら

松本さんが顔を寄せてきて

小さな声で言った。



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