や っ ぱ り 、 好 き 。

~T~


ゆらゆらと意識が浮上してきた。

揺れていてハッキリとしない。

重たい目を少し開けた。


「……ん、」


ここ、どこだ?

俺、どうしたんだっけ?

ズキズキと痛む頭を押さえて

思考をフル回転させた。


えーっと……

と考えていた次の瞬間、


『とおる……』


微かに聞こえた声に

意識がグンっと引っ張られた。



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