や っ ぱ り 、 好 き 。
『自分の中だけで決めないで
ちゃんと話しなさいって
言われたの……
思い返したら、わたし、
透のこと避けてて
ちゃんと話さないままだったな
と思って……』
今までずっと下を向いていた
深久の顔が前を向いて
俺と視線がぶつかった。
『ごめんなさい』
「何で深久が謝るんだよ。
悪いのは俺だから……」
床に座りっぱなしだった深久を
ベッドに座るように促した。
躊躇いがちに
深久の頭に手をやって撫でると
大人しく受け入れてくれた。
「深久……話し聞いてくれるか?」
『……ん』
小さく頷いた頭を抱き寄せた。
*