処体験ガール(shotaiken girl)vol.5
プロローグ
<プロローグ>
ママは高校3年生の冬に、私を妊娠したんだって。
3月まであと数か月だったから、なんとか退学は免れて、
卒業と同時に結婚したって、嬉しそうに話してくれた。
パパはママの5歳年上。
でも、それって23歳のイイ社会人が女子高生と……ってコトでしょ?
「……あ?……なんだよ花美、その目わ。目ぇつけたのはオレが高3の時だから問題ねんだよ」
……ってことは、
ママってば、中1の時すでにパパと付き合ってたってコト?
ぇえええ~!?
今の私と同い年じゃん!
「いいなぁ~」
運命の出会い。
「よくねぇっ。オトコ近づけんじゃねぇぞ?花美」
「パパとママだけずるい」
「ずるくねぇ~の」
そう笑いながら、パパは私のほっぺたにキスをする。
「子供は早く寝な」
子供じゃないもん!!
むくれてると、ママがそっと耳元で囁いた。
「花美に、ホントの本当に好きな人ができたら……」
「……できたら?」
「パパとママのお話聞かせてあげる」
「ホント!?」
「そのかわり、花美の好きな人の話も聞かせてね?」
「うん!」
いたずらに笑うママはとってもキレイで、
そんなママを見つめるパパの目が、私はとっても好きだった。
ママ……私ね、
好きな人ができたんだよ?
ホントの、本当に好きな人。
きっと、ママがパパを好きになったみたいにスキ。
だから聞かせて?
パパとママのオハナシ。
聞いて欲しいの……佐々くんのコト。
夢の中でも、いいから……