処体験ガール(shotaiken girl)vol.5
side 佐々
<side 佐々>
よっぽど、言ってやろうかと思った。
“剣菱”のことなんか、とっくに知ってんだよ!
この、バカ花美!
……ってさ、
でも、無理だった。
言えねぇよ……
「なんで?」
“オレが知ってるなんて言ったら、また逃げんじゃん。お前……”
――ってのは、喉の奥に押し込む。
「いつまでも制服のままってワケにもいかねぇだろ。まあ、せいぜい貢いでもらえよ」
「で、でも……」
大きな目を心配そうに揺らめかせて、オレを見上げる花美。
オレのもんにしたって思ったのは、あの日の一瞬だけで、あとは全然そんな気がしねぇ。
“スキ”
……っつったのも、初めて抱いた日っきり、花美からは言ってくんねぇし……
付き合ってもくんねぇ……
なぁんか、オレばっか好きで、花美はあんましなんかな……
……とか、らしくねぇコト考える。
「……」
うわ……
なんか、すっげぇヘコんできた。
「きゃぁあ~!さらにカワイくなったんじゃないの?さあ、お買い物に行きましょ!ず~っと、楽しみにしてたんだから!」
「お、おおお母サマ、お久しぶりです」
なのに、完全に舞い上がった母さんは駅前だってのにお構いなしだ。
まったく、人の気もしらねぇで……
少しは落ちつけよ!
よっぽど、言ってやろうかと思った。
“剣菱”のことなんか、とっくに知ってんだよ!
この、バカ花美!
……ってさ、
でも、無理だった。
言えねぇよ……
「なんで?」
“オレが知ってるなんて言ったら、また逃げんじゃん。お前……”
――ってのは、喉の奥に押し込む。
「いつまでも制服のままってワケにもいかねぇだろ。まあ、せいぜい貢いでもらえよ」
「で、でも……」
大きな目を心配そうに揺らめかせて、オレを見上げる花美。
オレのもんにしたって思ったのは、あの日の一瞬だけで、あとは全然そんな気がしねぇ。
“スキ”
……っつったのも、初めて抱いた日っきり、花美からは言ってくんねぇし……
付き合ってもくんねぇ……
なぁんか、オレばっか好きで、花美はあんましなんかな……
……とか、らしくねぇコト考える。
「……」
うわ……
なんか、すっげぇヘコんできた。
「きゃぁあ~!さらにカワイくなったんじゃないの?さあ、お買い物に行きましょ!ず~っと、楽しみにしてたんだから!」
「お、おおお母サマ、お久しぶりです」
なのに、完全に舞い上がった母さんは駅前だってのにお構いなしだ。
まったく、人の気もしらねぇで……
少しは落ちつけよ!