全部、私からだった。
私たちは今、りっくんの部屋でDVDを観ています。
ベッドの側面に背中を預けて座るりっくんの、膝を折った両足の間に私は腰を落として、りっくんの分厚い胸板にもたれかかっている。
りっくん座椅子は私専用。
すっごく気持ちいい。
それはとても蒸し暑い夏の夜でした。
レンタルして来たDVDはもちろん、ラブストーリー。
りっくんは、映画館での約束を覚えていてくれた。
私の話を聞いていないようで、ちゃんと聞いてくれている。
そういうところも大好き。