お前に全て、奪われた。 Ⅰ
Ⅱ
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「…うぅ…」
今日もとてもよく寝れた。
小鳥の囀りは聞こえないけれど、きっともう朝だ、そろそろ起きないと。
ゆっくりと目を開ける。
「…っ」
ななななななな、何で?
こんなにも驚いたのは人生で初めてだ。
身体を起き上がらせ、シーツを掴み自分に抱き寄せ顔を隠す。
まさか、起きた瞬間目の前にこんなに綺麗な顔があるなんて思いもしなかった。
私は暫くその状態で固まっていた。
「ん…、」
時折漏れる寝言が物凄く色気があって、
こんなに綺麗な人と一緒に寝てたなんて想像するだけで頭がクラクラする。