お前に全て、奪われた。 Ⅰ
……というか、私何で今こんな状態になっているんだろうか。
先ず何でこの人が私と同じベッドに寝てるの?
というかよく周りを見渡して見れば全然知らない部屋だ。
「…すいません、私昨日何してましたかね?」
普通の人ならば一生質問しない様な事を尋ねた。
「…血塗れの餓鬼抱えて…」
バッと頭の中で昨日の出来事が再生される。
ヒ、ヒロくんは…!?
「ヒロくん…ヒロくんは何処に…早くわた、私が助けないと…どしよ…私のせいで…」
「…落ち着け。」
「でも、でも…」
ヒロくんの事を考えると、落ち着いていられない今迄ぐっすりと眠っていた事がまるで嘘のよう。