お前に全て、奪われた。 Ⅰ



…そう言えば、私何でパジャマ着てるんだろう。


昨日自分で着替えたんだっけ?

…でも、そんな憶え全く無い。


じゃあ、誰が着替えさせたんだろう?



「あの、此処って女の人居ます?」


「…ん、いねぇけど?」


「じゃじゃじゃ、じゃあ、この服だ、誰が!?」



私の予想がどうか当たりません用に…。


その願いは数秒で打ち砕かれてしまうのであった。




「…おれ。」




と、当たり前の様に答えた。


そして、次は着替えを手渡された。



「………。」




私は無言で服を受け取って暫く放心状態で居た。

み、見られてしまった。


こんな貧相な身体を、男の人に。



しかもよりによって何でこんな綺麗な人に。




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