最愛〜最高の涙を君と…〜
「ストーカー?」
呆然とするあたしに
無表情のまま縁起でもないことをいう颯。
「……」
「おーい」
気持ち悪い。
常識人がやることじゃない。
「じゃ、俺帰るね」
「ちょ、あんた。もうちょっと心配とかなんかないわけ」
「心配してほしいわけ?っていうか、物好きもいるんだね」
むかつく…。
やっぱりむかつく。
「ひどっ!あたしだって女の子なんだからね」
「俺だったらもっと大人っぽくてきれいな人がいいけどな…」
「さ、最低!」
「…元気でた?」
え…?
「そんだけ大きい声だせるなら大丈夫だね」
そう言って
本当に一瞬だったけど…笑ったんだ。
この時あたしは初めて
作り物でもなんでもない
颯の笑顔を見た。