最愛〜最高の涙を君と…〜
瞬と山都が迎えに来ると
いつも女子の悲鳴のような
声が聞こえるけど
今日はいつもより騒がしい。
そう思いながら歩いていくと
「あれ、翔君?」
なんでいるの?
「おう、俺も一緒に帰るわ」
「うん?どうしたの急に」
「一ノ瀬がわざわざ俺のクラスにまで来て麗をよろしくって」
そんなこと言わなくても
そのつもりだったけどな。
なんて言いながら翔君は笑っていた。
「そっか、ごめんね」
颯ってば、見かけによらず心配性。
……やっぱり今日バイト終わる頃に
電話かけて謝ろう。
「そこはありがとうだろ」
そう言ってあたしの頭を撫でた。
「……ありがと」