綺羅☆きら☆
それから数日後、綺羅とイブが出掛けた。
理由は聞かされなかった。
数日後、綺羅だけが帰って来て鈴を呼び止めた。

「鈴、研究所に帰ろうぜ。」

言われて鈴は愕然とした…。

なぜなら、イブが妊娠したと言う事だからだ。

鈴は泣き出した。
綺羅は驚いた様子で鈴を抱きしめる。

「どうした鈴…。」

その問い掛けに鈴は重苦しい声で綺羅に言った。
「イブさん妊娠したの?」

「どうかな?多分…」

「多分って、綺羅…」
なんと言って判らなかったが、鈴は綺羅に怒鳴りつけた。

「イブさんと寝たの?
なのに私に帰ろうって…おかしいよそんなの…綺羅は…綺羅は誰が好きなの!?」
興奮気味で鈴は泣きながら言った。
鈴には、綺羅の行動が許せなかったのだ。

「綺羅なんて嫌い!」

「はあ~!?何それ…
あっそっか嫉妬してんだな鈴。」

茶化すように言う綺羅に鈴は益々、頭にきた。

もう嫌だ。こんな自分も 綺羅の態度も。

逃げようとして、綺羅に捕まった。

「話聞けよ…お前なんか訳わからないぞ。」

「訳わからないのは綺羅だよ。イブさん婚約者なんでしょう!?子供出来たら私となんておかしくない!?」
吐き出すように鈴は言った。
「あっそれか…」
綺羅が溜め息を付いた。
< 37 / 42 >

この作品をシェア

pagetop