音姫と4人の仲間たち♪

お客さんから死角になってるからキスしてるように見える。

実際のところ、あたしはファーストキスもまだなわけでして・・・。

そんな風に考えていると、急に琉堂君の腕に力が入った。

「琉堂君!?」

小声で言うあたし。

「ごめん。よりリアルに見せるためだから」

「ん・・・」

そう言って触れた唇。

あたしの顔は一気に赤く染まったことは言うまでもない・・・。

グッバイ、あたしのファーストキス・・・。

夢のためだと自分に言い聞かせたあたしは、そのキスを受け入れた。


そんなこともあって、劇は終幕した。

あたし達は最初こそよそよそしかったものの、すぐにいつものように戻った。

これから突然の指令を受けることも知らずに・・・。

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