音姫と4人の仲間たち♪
日も落ちたころ、着替えを終えたあたし達は先生に詰め寄っていた。
「先生!ライブってあたし達だけなの!?」
彩菜ちゃんの言葉に先生は当然のことのように答える。
「あぁ。お前らの演技を見て惹かれたから歌が聞いてみたいって言うお客さんがいてな。大手プロダクションの社長だから断らなかった」
「まさか先生・・・。こうなること予測してて新しい曲練習させたの?」
「ふっ・・・。鋭いな、霧生のくせに。お前等の実力はもしかしたら学園1だ。劇も素晴らしかった。だから、こうなると思ってた。ほら出番だ」
そういうと先生はステージに視線を向けた。
≪お待たせしました!これからは我が校期待の星、1年グループによるライブをお楽しみください!≫
司会の言葉を合図にステージに立ったあたし達の前には、たくさんのお客さんがいた。
「こんばんは。俺達は夢に向かって突っ走ってる元気のいい1年です!」
「「自分で言うな」」
霧生君のぼけにすかさず突っ込む琉堂君と御影君。
「あたし達はここにいる全員で夢を叶えたいと思っています」
「そんなあたし達の音楽、聴いてください!」
彩菜ちゃんに続いてそう言ったあたしの言葉を合図に、音楽が流れ出した。