君の笑顔、独占中。
放課後のあいつ。
あいつはあれから毎日、図書館で勉強を教えてくれた。
絢乃はめずらしいこともあるもんだね、なんて笑ってたけど、あたしが一番びっくりだよ。世界で一番嫌いなやつに勉強教えてもらうとかね。
そして迎えた期末テスト。
…え。何この点数。
産まれてから16年とちょっと、見たことがなかった点数がずらり。全部80点、90点代だった。
「由秋、どだった?」
「…あ、」
点数が書かれた紙切れを前に硬直してたあたしに話しかけてきたあいつは、ひらりといつかみたいにテストを取った。
「お!俺のおかげじゃんっ♪」
「前から思ってたけど、ナルシだよね」
「ありがとう♪」