君の笑顔、独占中。



「由秋、くまさん好きでしょ」

「え?」

「かばんとか筆箱とか」

あたしのかばんについてるくまさんのキーホを指ではじいた。


「じゃあさっ。ノートにくまさんの絵書けばいいんだよ!」

「え?」

「そしたらくまさんパワーで頑張れる!」


言うと、勝手にあたしのかばんをあさって、ノートを取り出して。

表紙にさらさらっとくまさんの絵を描いた。


…ってか、

「絵、うま!」

「へへっ。でしょ~?絵は得意!」


少し照れたように笑った。


「……え?」

「?どしたの?」

あいつはきょとんとしてて。


けど、目が離せなかった。



…だって、あいつが笑ってたから。
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